ヘルニアは痛みの原因なのか? [慢性痛&慢性疲労について]
ブログ村に登録してからというもの、たくさんの様々なブログを拝見させていただいています。
そのなかに、とても気になるブログを見つけました。
腰痛でお悩みの方のブログ。
しかも現在手術すべきか否かの決断を迫られているそうです。
その方は加茂先生の著書をお読みになり、今年6月に受診していらっしゃいます。
でも激痛&かなり慢性化しているようで、2日間の治療では大きな改善はみられなかったとか。
慢性化して久しい痛みの場合、トリガーポイントにアプローチする治療(注射、鍼灸、マッサージなど)に抗うつ剤などの薬物療法、認知行動療法などを併用しながら根気良く継続する必要があるのですね。
しかしその後は地元の整形外科で牽引や温熱療法などの保存療法、鎮痛剤の服用による治療をされており、先日「名医」がいる病院に紹介され、診察の結果手術を勧められたとの事です。
ご本人もできれば手術は避けたいとお考えのようですが、痛む箇所とヘルニアの位置が一致しているとのことで、手術を受けることも検討されているようです。
一見、それならヘルニアが痛みの原因というのも否定できないのでは、と思ってしまいそうですが、果たしてそうなのでしょうか。
先にわけあり筋があり、柔軟性が制限されている筋では吸収しきれないなんらかの負荷が加わったことによりヘルニアが生じた。
MPSの考え方に馴染んでいる者としては、そう考える方が理に適っていると思います。
私自身、2年前にぎっくり腰をしたとき、当時膝痛の治療で掛かっていた整形外科で「ぎっくり腰っていうのは椎間板になんらかの異常があるからなるんだよ」と言われ、レントゲン写真で椎間板の狭くなってる部分をあたかも「証拠」とでも言うように示されました。
確かにぎっくり腰は初めてではありませんでした。
だけど自分の体の感覚から言って、長年腰や股関節周りの筋肉の状態がよくなく、結果としてヘルニアが生じるほどの負荷が腰椎にかかったと考える方が自然だと思うのです。
実際、それ以前の2回のぎっくり腰のときは画像診断でもヘルニアは指摘されませんでした(他院での診断)。
だからやっぱり3回目のぎっくり腰ではじめてヘルニアになった可能性が高いと思っています。
わけあり筋はそれよりずっと前から存在していて、MPSの症状としてのぎっくり腰がたびたび生じたのだと思います。
そして、なお悪いことにその時に行った運動療法によりわけあり筋をさらに増やす結果となってしまいました。
歩くのがやっとの状態で筋トレみたいなことをして、リハビリに行く前より帰りの方がもっとしんどくて、最寄の駅からうちまで歩くのにちょっとずつ歩いては休み、をくりかえしてうちにやっと着いた頃には脚全体が痺れまくった状態になったりしました。
そういうことを医師に説明しても理解してもらえず、一時的に少し楽になったと思ってもリハビリをするとまた悪化して・・・という状態を継続することにより、治る機会が益々遅れてすっかり慢性化しました。
幸い、ネットで調べて加茂先生のホームページに辿り着き、ヘルニアは痛みの原因ではないこと、筋肉を鍛えることに痛み治療としての意味がないこと、など正しい知識を得ることが出来、間違った治療を強要した医師にはおさらばしました。
あのままずっと通っていたらどうなっていたか、正しい知識を知らずにいたらどうなっていたか、考えるとぞっとします。
大袈裟かもしれないですが、あれはほとんど医療過誤に近いものだという認識でいます。
肉体的だけでなく精神的ダメージ(不安の増幅)もまちがいなくありました。
しかし、残念ながらこのレベルの「医療過誤」は多くの整形外科で毎日のように繰り返されているのでしょう。
大変悲しい現実です。
ヘルニアは原因ではなく、あくまでも結果なのです。
痛みの原因は、筋肉と脳にあるのです。
☆痛みが慢性化するパターン(私なりの理解)
筋肉の酷使、外傷など⇒仕事や生活への影響によるストレス⇒脳(大脳辺縁系)への影響
日常的ストレス・トラウマなど心の問題⇒脳(大脳辺縁系)への影響
上記二つの混合した状態
過緊張・血行不良による筋肉のコリや痛み、痛み感作の異常状態、慢性疲労など
<参考リンク>
加茂整形外科医院
心療整形外科(加茂先生のブログ)
トリガーポイント研究所
MPS患者ネットワーク
筋筋膜性疼痛症候群(MPS)研究会
※追記(12/19)
慢性痛治療の問題点にようやく厚生労働省が重い腰を上げたようです
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/12/s1210-5.html
そのなかに、とても気になるブログを見つけました。
腰痛でお悩みの方のブログ。
しかも現在手術すべきか否かの決断を迫られているそうです。
その方は加茂先生の著書をお読みになり、今年6月に受診していらっしゃいます。
でも激痛&かなり慢性化しているようで、2日間の治療では大きな改善はみられなかったとか。
慢性化して久しい痛みの場合、トリガーポイントにアプローチする治療(注射、鍼灸、マッサージなど)に抗うつ剤などの薬物療法、認知行動療法などを併用しながら根気良く継続する必要があるのですね。
しかしその後は地元の整形外科で牽引や温熱療法などの保存療法、鎮痛剤の服用による治療をされており、先日「名医」がいる病院に紹介され、診察の結果手術を勧められたとの事です。
ご本人もできれば手術は避けたいとお考えのようですが、痛む箇所とヘルニアの位置が一致しているとのことで、手術を受けることも検討されているようです。
一見、それならヘルニアが痛みの原因というのも否定できないのでは、と思ってしまいそうですが、果たしてそうなのでしょうか。
先にわけあり筋があり、柔軟性が制限されている筋では吸収しきれないなんらかの負荷が加わったことによりヘルニアが生じた。
MPSの考え方に馴染んでいる者としては、そう考える方が理に適っていると思います。
私自身、2年前にぎっくり腰をしたとき、当時膝痛の治療で掛かっていた整形外科で「ぎっくり腰っていうのは椎間板になんらかの異常があるからなるんだよ」と言われ、レントゲン写真で椎間板の狭くなってる部分をあたかも「証拠」とでも言うように示されました。
確かにぎっくり腰は初めてではありませんでした。
だけど自分の体の感覚から言って、長年腰や股関節周りの筋肉の状態がよくなく、結果としてヘルニアが生じるほどの負荷が腰椎にかかったと考える方が自然だと思うのです。
実際、それ以前の2回のぎっくり腰のときは画像診断でもヘルニアは指摘されませんでした(他院での診断)。
だからやっぱり3回目のぎっくり腰ではじめてヘルニアになった可能性が高いと思っています。
わけあり筋はそれよりずっと前から存在していて、MPSの症状としてのぎっくり腰がたびたび生じたのだと思います。
そして、なお悪いことにその時に行った運動療法によりわけあり筋をさらに増やす結果となってしまいました。
歩くのがやっとの状態で筋トレみたいなことをして、リハビリに行く前より帰りの方がもっとしんどくて、最寄の駅からうちまで歩くのにちょっとずつ歩いては休み、をくりかえしてうちにやっと着いた頃には脚全体が痺れまくった状態になったりしました。
そういうことを医師に説明しても理解してもらえず、一時的に少し楽になったと思ってもリハビリをするとまた悪化して・・・という状態を継続することにより、治る機会が益々遅れてすっかり慢性化しました。
幸い、ネットで調べて加茂先生のホームページに辿り着き、ヘルニアは痛みの原因ではないこと、筋肉を鍛えることに痛み治療としての意味がないこと、など正しい知識を得ることが出来、間違った治療を強要した医師にはおさらばしました。
あのままずっと通っていたらどうなっていたか、正しい知識を知らずにいたらどうなっていたか、考えるとぞっとします。
大袈裟かもしれないですが、あれはほとんど医療過誤に近いものだという認識でいます。
肉体的だけでなく精神的ダメージ(不安の増幅)もまちがいなくありました。
しかし、残念ながらこのレベルの「医療過誤」は多くの整形外科で毎日のように繰り返されているのでしょう。
大変悲しい現実です。
ヘルニアは原因ではなく、あくまでも結果なのです。
痛みの原因は、筋肉と脳にあるのです。
☆痛みが慢性化するパターン(私なりの理解)
筋肉の酷使、外傷など⇒仕事や生活への影響によるストレス⇒脳(大脳辺縁系)への影響
日常的ストレス・トラウマなど心の問題⇒脳(大脳辺縁系)への影響
上記二つの混合した状態
過緊張・血行不良による筋肉のコリや痛み、痛み感作の異常状態、慢性疲労など
<参考リンク>
加茂整形外科医院
心療整形外科(加茂先生のブログ)
トリガーポイント研究所
MPS患者ネットワーク
筋筋膜性疼痛症候群(MPS)研究会
※追記(12/19)
慢性痛治療の問題点にようやく厚生労働省が重い腰を上げたようです
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/12/s1210-5.html
こんにちわ、なかなか広まらないですね。医師の先生方もあまりご存知ではないので、
普通の整形外科やら心療内科やらで別の病名がついて、患者がたくさんさまよって
ます。今のところこの治療は自力で努力することがほとんどなので、誰かに治してもらいたい
と思ってると治りにくいのでむやみに勧めることもできないのが現実ですね。
by にゃんこ (2009-12-17 12:31)
アクビさんこんにちは☆
>痛みが慢性化するパターン
私もその通りだと思います^^
by kokomi (2009-12-17 13:23)
にゃんこさん、kokomiさん、ありがとうございます。
医師によって、多少の見解の違い、特に整形外科の観点から見た場合と精神科/心療内科の観点からの場合でつける病名が違ったりするのはまあ許容範囲かな、と思っています。
結果的にその患者さんにとって適切なケアがなされればいいわけで。
MPSまたはFMSと言われても、身体表現性疼痛障害と言われても、治療方針にあまり大差なかったりします。
一番問題は「とりあえず手術」ってケース。
以前加茂先生のブログでコメントされていた方がいましたが、手術してもよくならなくて、「精神的なものかも」って言われて、だったらそれを先に言ってくれ!!っていうのがありましたが、ほんとにごもっともって思います。
整形外科でよくならなくて、心療内科に廻されるだけでもショックを受ける患者さんもいらっしゃるかもしれないですが、客観的に見たら手術っていうオプションよりはずっとまともだと思うんですね。
将来的には整形外科と心療内科がもっと連携できるようになるといいなと思います。
というか、そもそも現代の医学はあまりにも細分化されすぎてることが多くの問題を生んでるようにも思います。
そういう意味でも、心療内科や東洋医学のように心と体のあり方全体を診る医療の役割は、これからますます大きくなっていくのではないでしょうか。
by アクビ (2009-12-18 00:41)
整形外科の先生との連携ですか。
そうですね。
心と体の関係について
軽視されている西洋医学の分野では
整形外科の医者に限らず
連携は困難です。
私は本質的な心療内科をしていて
なおかつトリガー・ポイント・ブロックも
自分でしてしまいます。
全国的に
そういう医者が増えるといいですね。
by 菊地一也 (2009-12-19 07:22)
菊地先生、ありがとうございます。
先生もTPBの治療をなさっているのですね!
私の主治医もしています(麻酔薬ではなくビタミン剤を使用するためか、保険診療扱いではないのですが)。
もしかしたら整形外科の医師よりも心療内科の医師のほうが受け入れやすいのかもしれません。
もっとも、いち患者としての経験では心療内科も玉石混交の感があります(-_-;)
by アクビ (2009-12-19 13:42)
看板だけ心療内科
その中身は精神科
私の地元旭川ではそんな状況です。
本当に心療内科と言えるのは
私のところと
あとひとつくらいあるかな。
一緒にされるのが嫌で
心療内科の看板をあげていません。
by 菊地一也 (2009-12-21 18:29)
精神科・・・。
心療内科・・・。
似たようなものと思われがちですが、違うのですよね。
でも、ご指摘の通り「精神科」がついでに「心療内科」を標榜している場合が多く、でも実態は心療内科として必要なケアができてないケースが多いようです。
実際私も一時期そのようなクリニックにかかり、やっかいな患者と思われたらしく、紹介状書くから他にいって欲しいと言われてしまいました。
このようなことでは、患者さんも自分がどこにかかるべきか、とても戸惑います。
心身ともに参っているのに、医者選びでさらにストレス!
こういう経験をしている患者さんはとても多いのだろうと思います。
by アクビ (2009-12-22 10:41)